九代目の漫画のススメ引き続き手塚先生です。今回は火の鳥 未来編編です。編編と続くとおかしな感じがしますね(笑)

前回の手塚治虫先生編はこちらから

火の鳥は鳳凰編が最高傑作という方が多いし、テレビなどで有名ですが、九代目は未来編が最高傑作だと思っています。以下未来編ウィキからのあらすじです。

 

 

火の鳥 未来編とは

西暦3404年。地球は滅亡の淵にあり、地上に人間はおろか生物はほとんど住めなくなっていた。人間たちは地下都市”永遠の都”ことメガロポリスでコンピュータに自らの支配を委ねた。メガロポリス「ヤマト」と「レングード」の対立に端を発した戦争勃発で、あらゆる生物が死に絶える。独り生き残った山之辺マサトは火の鳥に地球復活の命を受ける。マサトは生物が絶滅してしまった地球で、再び生命が誕生し、進化を続けて再び人類が、人間が誕生する日まで見守り続けることを永い永い孤独の中で決意しなければならないことを悟った。ラストが黎明編へ繋がるような展開となっており、「火の鳥」全編の構成を示唆している。by Wikipedia

 

 

火の鳥 未来編
火の鳥 未来編
手塚治虫(著)

 

 

この作品で衝撃的で印象深いのは、主人公 山之辺マサトが火の鳥から永遠の生命を授けられ、再生する地球を見守る使命を与えられるというシーン。

地球上でたった1人の永遠の生命…主人公 山之辺マサトは孤独と恐怖に襲われ、何とか死ねるようにと何度も何度も頭を拳銃で撃ちます。

しかし死ぬことが出来ない壮絶なコマの描写の連続です。

「なんで僕は死ぬことが出来ないんだ~!」悶え苦しみます。

確かに死ぬことは怖いけど地球上たった1人永遠の生命、自分の身に置き換えて、少し想像するだけで孤独と恐怖が襲います。

九代目がこの未来編を読んだのは、中学か高校の頃だけど、生意気にも「人間は限りある生命だから生きられるんだ」ということを思い考えたのを憶えています。

後に主人公 山之辺マサトは神と呼ばれるようになり、新しく生まれ変わった地球を見守ります。

火の鳥は「生命・人間・地球・宇宙・愛」壮大なスケール!手塚治虫ワールドの真骨頂です。

この未来編で火の鳥が最後に語った言葉が印象的です。

「今度の人類こそきっとどこかで間違いに気がついて……生命を正しく使ってくれるようになるだろう」

ぜひ一読あれ!